腰椎分離症
分離症って何?
腰骨には、「体重を支える部分=椎体」と 「神経を守る部分」があります。その神経を守る部分は、上下の骨との継ぎ目の役目も持っています。その継ぎ目に繰り返しの力が掛かることにより、そこに亀裂が入ってしまうのを分離症と言います。スプーンを繰り返し曲げ伸ばししたら、そこでスプーンは折れます。繰り返しの外力と聞くと難しい話に聞こえますが、スポーツが有名です。たとえば野球で強いスイングを繰り返したり(腰にねじる力と、加速とブレーキがかかります。)、サッカーで繰り返しボールを蹴ったり(サッカー選手の蹴り終わったときの写真を見て下さい。腰は凄くねじれています。)このような動作やバレーボールのスパイク、テニス、バドミントンのスマッシュ、いろんなスポーツで見られます。分離症が起こってもプロ野球で大活躍している選手もいますので、分離症が怖いから運動は一切しない!というのは間違いです。
分離症の治療
治療は、分離がどの状態なのか?を見極めることから始まります。つまり「分離が起こりそうな状態」「亀裂が入ったばかり」「亀裂が大きく入った状態」「亀裂が深くなり固まってしまい、治りにくくなってしまった状態」 といった区分けです。初期の状態であれば、しっかりとしたコルセットを着けて運動を休む。そうしたら治ってきます。しかししっかり治療しているのにそのまま進行してしまう人も居ます。進行して治りにくくなった状態では、かえって痛みがない子もいます。最近では、経皮的に小さな穴からスクリューを入れるHCS法という手術も有ります。スポーツマンでかなりのレベルの子ではこの方法を行っています。