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椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアの治療

腰骨は5つの骨が積み重なっています。骨同士がぶつかると痛い(すねをぶつけると痛いですよね?)ので、その骨と骨の間にクッションが入っています。クッション=椎間板というわけです。椎間板にはクッションとしての役割、つまり衝撃を和らげる役目もありますし、多少つぶれたり伸びたりすることにより、腰の曲げ伸ばし運動を受け持ちます。人間の体は「うごくところがガタが来る」ため、膝や肩がいたくなるのと同様、腰にもガタが来ます。椎間板の中には「髄核(ずいかく)」という、固いグミのような部分が有ります。その髄核が、外をかこんでいるバリアー(線維輪)を破って、外に飛び出すのを「ヘルニア」といいます。イメージで言うと、あんこモチをギュッと押したら、あんこ(=髄核)が飛び出す感じです。これが人間の体で起こったのが椎間板ヘルニアです。どうせ飛び出すのなら、何にもない方にでてくれれば良いのですが、よりによって神経の有る方に飛び出しやすいのです。ですから「腰は神様の設計ミス」と言われるのかもしれませんね。ヘルニアが神経に障ると、痛みや痺れを起こします。(虫歯にピーナッツが挟まったのと同じです。あれは痛いですよね。)なかには神経麻痺(足の動きが悪くなる)をおこす事も有ります。

治療

椎間板ヘルニアの治療:ヘルニアは90%以上は手術をしなくても治ります。飛び出た髄核が自分の体の治癒力で自然に小さくなっていくのを待てば良いのです。従って治療は「ヘルニアが小さくなっていくまでの」「痛みや痺れを緩和して、我慢出来る=粘れる」時間を稼ぐのが治療の基本です。当院では、ヘルニアのほとんどを手術をしないで治しています。R2年度のデータでは手術になったのは3%でした。薬以外でも牽引、電気治療、マッサージ治療、ブロック治療(注射)を駆使しています。患者さんひとりひとりに合う方法を探し出し、何としてでも切らずに治す!というモットーで治療を行っています。

痛み止め、神経に効く薬、神経を助ける薬など

物療

電気、牽引など:当院には物療の設備がありませんので、ご希望の方には紹介します

注射

神経の周りに注射をする、ブロック注射などで、ほとんどは良くなります。しかし、激痛の方には効果が乏しいことがあります。

「ヘルニコア」

ヘルニアを溶かす薬を注射する新しい方法です。椎間板に薬を注射し、ヘルニアによる神経圧迫を弱める方法です。局所麻酔で行えますが念のため手術室で行います。注射後は副作用が起きないようにこれも念のためになりますが1泊だけ入院で様子を見ます。今までにアナフィラキシーなど重篤な副作用を起こした方は一人もいません。私のデータでは有効だった方は7割くらいです。注射して2-4週で効果が出てきます。しかし中には2-3ヶ月してから効果がでた方もいます。

椎間板ヘルニアの手術

どうしてもよくなってこない場合は手術も考慮します。どんな場合かというと「手術をしなければ大変なことになる人」です。例を挙げると、①大便、小便の様子がおかしい(勝手にウンチが漏れる、小便がでない、出にくいなど) ②激痛でとてもヘルニアが治るまで頑張れない ③強い麻痺=足くびなどの神経が麻痺になっている。以上の①-③のいずれかに当てはまる場合に限って手術を行います。また ④数ヶ月粘ったけど、改善が乏しいとき ⑤仕事や受験の都合から早く治す必要がある場合も手術を考慮します。手術は、内視鏡(MED法)で行う場合と、狭窄症を合併したヘルニアでは「低侵襲法」を組み合わせて行います。内視鏡でのヘルニア摘出術は、日本に導入された当初から取り入れ、すでに20年以上行っています。その他にも、キズを出来るだけ小さくして、筋肉など周辺組織のダメージを少なくする「低侵襲手術」も行っています。

 

 

 

 

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