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腰椎(変性・分離)すべり症

すべりとは? 

腰骨がずれることをすべり症と言います。腰骨と腰骨の間には椎間板という継ぎ目(パッキン)があります。そこが傷んでくることにより、地滑りが起きたように骨がずれてきます。腰骨には後ろの法に空洞が有りその中を神経(脊髄馬尾)が通っています。そのため腰骨がずれると、神経も巻き添えになることもあります。「腰骨がずれている」と言われると、ほとんどの人はビックリするのですが、ほぼ無症状の人も多くいます。ずれていても何ともなければ心配しなくて大丈夫です。すべり症には大きく分けて①椎間板や関節が痛んでずれて来る「変性すべり症」と ②分離症(スポーツ障害などで腰に亀裂が入る現象)の「なれの果て」で腰骨がずれてくる 「分離すべり症」の二つがあります。それぞれにより特徴、治りやすさも異なりますが、今回はこの二つを合わせて説明していきます。

辷り症の症状

①神経の巻き添えになった症状=神経の通り道が狭いための症状。 これは腰部脊柱管狭窄症をご参照下さい。

②建て付けが悪い状態=腰痛。特に立ち座りや、朝方に痛くなります。

 長く立って居るといたくなる方もいます。

辷り症の治療

治療は大きく二つの目的があります。①巻き添えになった神経を助ける。②腰骨のぐらつきによる腰痛を緩和する

 

  投薬

  神経に効く薬、神経にいい血液を巡らせる薬、場合によっては痛み止め、などを組み合わせます。また近年「慢性の腰痛に効く薬」が出ました。単なる痛み止めではないため、飲み方の調整が難しい薬ですが、長年苦しんでいた腰痛が改善した方も沢山います!

  ブロック注射

  神経のそばに、症状を緩和する薬を注射します。比較的軽い症状に効果が有ります。神経症状が重いのにずっとブロックで粘るのは良くないと思います。

  理学療法・物療

  リハビリで腰痛体操をしたり、電気などの治療をすることです。

  効果が有る場合も多いため、諦めずに続けてください。

すべり症の手術

 手術は、①神経の通り道を広げる  ②建て付けを治す の2つがあります。②の場合、ボルトで補強する必要があることが多いため、①だけで良くなると予想される場合には①だけで行います。しかし今の症状が「腰のグラグラ」が原因の場合には、たとえ神経の通り道を広げても残念ながら症状が取れないことが有り、ボルトで腰のぐらつきを補強する必要があることも多く見られます。ボルトというと、皆さんビックリしたり、恐れたりしますが木で言うところの「添え木」です。木が倒れそうになっていたら、私たちは添え木をしてその木を助けようとします。人間も同じです。木でさえ添えてあげるのですから、人間の腰骨が倒れてきているのなら、しっかり支えてあげることが大切です。私が新米の頃は、ボルトの手術というとキズも大きく、出血も多く長時間の手術を行っていました。しかし今では、経皮スクリューといって、皮膚に小さなキズを開けてその小さな穴からボルトを入れる手術が開発され、高齢の方でも手術を受けられるまでになりました。

当院では、それぞれの手術方法の利点、難しいところ、欠点、をしっかり説明し手術方法を一緒に選んでいく様にしています。自分のことです。しっかり考えて一緒に悩んで、一番いい方法を見つけていきましょう。

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